彼が帰ってしまうその日だというのに私は
いつもと何も変わらずに仕事をしていた。
10時ごろ彼から「これから帰るね」とメール。
そのメールを見たらたまらなく逢いたくなって
彼が止めるのも聞かずに会社を早退した。
あてもなく街を歩き、他愛のない話をして
ただ時間が過ぎていった。
もっとたくさん言いたいことがあったはずなのに・・・。
新幹線で帰るという彼を見送って桜木町の駅まで歩いた。
さみしくない、悲しくない、と言い聞かせていたはずだったのに
表情に出ていたみたい。
「そんな顔してたら帰れないよ」と私の頭を撫でたそのぬくもりで
私は思わず泣き出してしまった。
泣き止むまでそこにいてくれた彼。
今度は笑って見送ろうと思った。
乗り換えの駅までの路線を説明して、所要時間も伝える。
もう、さよならの時間だ。と自分に言い聞かせ彼の背中を見送った。
もし彼がエスカレーターで私の方を振り返ったとしたら・・・。
いや、振り返らなかったら・・・。
一瞬背中を向けたけど、次の瞬間にホームまで走っていた私。
地下鉄のテールランプが赤く小さくなっていく・・。
もう逢えないかもしれない。
最後に声だけでも聞きたくて
やっぱりプラットホームまで見送らせてと伝えたくて
夢中で電話をしたけどつながらない。
ここは地下。携帯は圏外。
携帯を握り締めたままエスカレーターを駆け上がって
電波が3本たつのと同時に彼からの着信があった。
「な・・・なんで?乗ってないの?ホームに・・ホームに・・・・」
と自分がパニックになっているのがわかる。
そんな私を知ってか知らずか彼は一言
「東横線って新横浜まで行ける?」だった。
新横浜まで彼を見送り、私は二つ目の嘘をつき、
この日、私達は一緒の夜を過ごすことになる。
彼はどう思っていたんだろう、
少なくても私は、彼と過ごす初めての夜を望んでいた。
いつもと何も変わらずに仕事をしていた。
10時ごろ彼から「これから帰るね」とメール。
そのメールを見たらたまらなく逢いたくなって
彼が止めるのも聞かずに会社を早退した。
あてもなく街を歩き、他愛のない話をして
ただ時間が過ぎていった。
もっとたくさん言いたいことがあったはずなのに・・・。
新幹線で帰るという彼を見送って桜木町の駅まで歩いた。
さみしくない、悲しくない、と言い聞かせていたはずだったのに
表情に出ていたみたい。
「そんな顔してたら帰れないよ」と私の頭を撫でたそのぬくもりで
私は思わず泣き出してしまった。
泣き止むまでそこにいてくれた彼。
今度は笑って見送ろうと思った。
乗り換えの駅までの路線を説明して、所要時間も伝える。
もう、さよならの時間だ。と自分に言い聞かせ彼の背中を見送った。
もし彼がエスカレーターで私の方を振り返ったとしたら・・・。
いや、振り返らなかったら・・・。
一瞬背中を向けたけど、次の瞬間にホームまで走っていた私。
地下鉄のテールランプが赤く小さくなっていく・・。
もう逢えないかもしれない。
最後に声だけでも聞きたくて
やっぱりプラットホームまで見送らせてと伝えたくて
夢中で電話をしたけどつながらない。
ここは地下。携帯は圏外。
携帯を握り締めたままエスカレーターを駆け上がって
電波が3本たつのと同時に彼からの着信があった。
「な・・・なんで?乗ってないの?ホームに・・ホームに・・・・」
と自分がパニックになっているのがわかる。
そんな私を知ってか知らずか彼は一言
「東横線って新横浜まで行ける?」だった。
新横浜まで彼を見送り、私は二つ目の嘘をつき、
この日、私達は一緒の夜を過ごすことになる。
彼はどう思っていたんだろう、
少なくても私は、彼と過ごす初めての夜を望んでいた。
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