決断の時

2004年4月27日 恋愛
自分が彼を求めた時に
彼がもし私の気持ちに応えてくれなかったとしたら
私はきっと彼を恨み、旦那を恨み
そして世の中を恨んでしまうことだろう。

きっと耐えられない。
全てを失ってしまうことに。
ひとりぼっちになってしまうことに。

彼とは終わりにしよう。
今まで呼んでくれたくれたことのない私の名前を
優しく呼んでもらうことにしよう。

そう決めて彼に逢った。

いつもと何もかわらない目で
いつもと何も変わらない手で 声で
私に触れる彼がいた。

背中をみつめながら
「もう、今日で最後にしようと思う。」と告げると彼は
「君がそう決めたなら」と抑揚のない声で言った。

彼に逢えなくなることがさみしかったわけじゃない。
私に逢わなくなっても彼はきっと
次の誰かを見つけるだろう。
だからこんなに無関心な声なんだ、と自分に言い聞かせて
彼を嫌いになろうとした自分が情けなくて涙が溢れた。
振り向こうとした彼の背中を押さえて
「お願い、こっち見ないで」としばらくうつむいたままでいた。

「何で泣くの?自分で決めたことなんでしょ?」と
彼が優しく髪を撫でたのが悲しくて
「そんな顔じゃ帰れないでしょ?」と
また優しく目を冷やしてくれたのがまた切なくて
顔をくしゃくしゃにして泣いた。

人前であんなに涙を流したのは
何年ぶりのことだっただろう。

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