ぼーっとしたままパソコンの電源を入れる。
何も考えられない状況の中、とりあえずHPの更新でもしようかと
真っ黒い画面を見つめていた。

ソフトを立ち上げ、一言二言打ち込むと
居間と寝室を分けるドアが開け放たれた。
「俺が寝るまで待ってたのか?嫌がらせか?あん?」
と怒鳴り散らす旦那。
「あなたがそっちに行けって言ったのよ・・・?」と
穏やかな口調で話したはずなのに
旦那の怒りは治まらないよう。

急いで電源を落とし、おそるおそる隣で眠った。
うとうととし始めた頃、また旦那の怒声で目が覚め、
ふと顔をあげると、いつの間にか起き出していた旦那が
今まで見たこともないような冷たい目で見下ろしていた。

「おい・・・」と言った声が耳に届く前に
足が何度も蹴り上げられ、肩を力任せに掴まれる。
「痛いよ・・やめ・・・」と腕を振り払う前に
「そんなに痛いのか?そんな顔するまで痛いのか?」と
顎を掴み上げられ、左右に振られる。
「ふぅーん、痛いんだ。」と、満足げな目と口調が
私を恐怖に落とし込んだ。

もう、この家にはいられない。

一睡もせず、荷物をまとめて朝焼けの中家を出た。

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