震える声

2004年9月10日
朝焼けの中大きな荷物を抱え
震えているのがわからないようにぎゅっと腕に力を入れた。

家には走り書きのメモを残してきた。
身の危険を感じました。探さないで下さい、と。

行き先も確認しないまま来たバスに乗り込むと
下を向いたまま終点まで行こうと心に決めた。
みな心なしか急ぎ足に感じるのは
平日の朝のせいだろうか。
私も人波に飲まれるように駅へ吸い込まれ
気がつくと会社のそばまで来ていた。

コーヒーショップに入り、あたたかいコーヒーを頼み
ゆっくり今までのこと、これからのことを考える。
昨日の夜のことを思い出すと震えが止まらない。

大きな荷物を持ったままでは目立ちすぎる。
駅のコインロッカーに無理やり詰め込んで
何事もなかったように出社しよう。

母に家を出た連絡をし、彼にもメールを入れる。

大きく深呼吸をして何事もなかったように出社しよう、
そう思った瞬間に電話が鳴った。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

日記内を検索